「こどもと母のすこやか漢方外来」のページをご覧いただき、ありがとうございます。
みなさんは、「漢方薬」というと、どういうイメージをお持ちでしょうか?
① 中国の伝統医学?
② 薬が苦くて、飲みにくい?
③ すぐには効かない?
といった感じでしょうか。実は、私もそう思っていました。ところが…
① 中国の伝統医学?
▸ 古代中国から伝わりながらも、より実用的な理論や技術が発展した日本独自の医療です。
② 薬が苦くて、飲みにくい?
▸ 成分に飴や普段の食べ物と同じものが入っていて、とても飲みやすいものや、少し工夫すると飲みやすくなるものもあり、こどもさんにも飲ませることは可能です。また不思議なことに、体にあった漢方薬は美味しく飲めることが多いです。
③ すぐには効かない?
▸ 薬によっては、飲んで30分以内に症状が改善するものや、逆に1〜2か月以上内服して、効果を実感するものなど、その人の病状と処方内容により効果の発現は様々です。
① 診断名がつかない訴えにも、処方ができます
こどもさんの場合、例えば、「なんか元気がない」とか、「食が細い」という訴えがありますが、西洋薬では適当なお薬がありません。お母さんたちが訴える「冷え症」などもそうです。そんな時に、漢方薬には有効なお薬がいくつもあります。
② 異なる病気でも同じ薬で治療することができたり(異病同治)、逆に同じ病気でも人によって薬が異なることがあります(同病異治)
それぞれの人や時期にあわせて、薬がかわっていく、オーダーメイドな治療。いろいろと試してみて、自分に合う薬を探していくことも可能で、西洋薬との併用も可能です。
③ 心と身体は、一体のものととらえて治療します(心身一如)
漢方治療により、身体の不調だけでなく、心の不調も改善することがあります。
④ 自然界から採取されたものを原料とした複数の「生薬」を組み合わせて作られます
副作用が全くないわけではありませんが、小児では特に副作用はでにくく、安全性が高いです。
⑤ お母さんとこどもに同じ薬を飲んでもらうことがあります(母子同服)
夜泣きなどで用いられる抑肝散は、お母さんも一緒に内服することで、親子ともイライラが落ち着き、より効果大。
こどもも大人も、基本は西洋医学的治療ですが、それだけで補えない場合や、無効な場合に、漢方薬を含めた東洋医学的治療が有効な場合があります。実は、同じ医師が保険診療で西洋薬と漢方薬をどちらも処方できる国は、世界でもあまりなく、日本で医療を受けることの大きなメリットです。
漢方医学的治療では、薬だけでなく、身体や心の状態とあわせて、食事、睡眠、運動、排便などの生活習慣も重要視しています。(そのために事前の問診が多くなりますが、ご協力ください)
また、病気になってから治すことも重要ですが、病気にならないよう未然に予防することができれば、それに勝ることはないでしょう。漢方薬には、胃腸の調子を整えたり、免疫を高めたり、精神的に落ち着かせることで、身体と心を健やかに保ち、病気になりにくい状態を維持する効果も期待できます。
お子さんとお母さんが健やかな毎日を過ごすために、漢方が役に立つことがあるかもしれません。下記のような症状があれば、一度、ご相談ください。
毎週木曜日14時~16時
事前に問診票をご記入いただける方は15分前に、当院でご記入する場合は30分前までにお越しください。
WEB予約をご利用ください。
「診察」→「こどもと母のすこやか漢方外来」
・受診するご本人の診察券番号で予約をお取りください。
・親子や兄弟が一緒に診察を受けることができます。その場合は、代表者1名の診察券番号でご予約いただき、予約確認メールで案内されるWEB問診からその他の方の患者情報と受診理由をお知らせください。